今、日本は午後4時。スイスは朝の8時できっとてんやわんやの真っ最中だろう。
きょうはとても穏やかな小春日和。昨日までの大寒波はどこかへ消え失せ、
重装備で出勤した卓文さんは、汗をかいているかもしれない。
まだ杖はついているけれど、靴下は自分で履けるようになった。
右足1本で立つバランスが悪く、
ズボンの左足は、見ていて危なっかしいので手伝っている。
本日予約していた、ネットのドイツ語講座に出てみた。
ニューヨークに住むドイツ人の女性が先生で、生徒は日本人2名と外国人2名だった。
みっちりと50分、画面に出てくる写真などを使って交代に会話レッスン。
『あなたのスタイルはどれ?』と聞かれ、4枚の写真の中から自分の恰好(Tシャツとズボン)を選択。
先生が髪の色は?目の色は?シャツの色は?と質問し、答えるとその絵にどんどん色が入っていくなど、
縦横無尽に画面で遊んでいるような、何とも画期的なネット技術。いや~たまげた。
8年前にECCのウェブレッスンを、年間20万円も払って受けたことがあるが、
ギクシャクと動く先生の顔が見えるだけで、画面は文字しか表現されなかった。
それでも自宅でリアルタイム英会話レッスンが受けられるなんて画期的、なんて感動したものだ。
それから考えれば、この講座が15ヶ月も無料で受けられて、CD5枚の教材で、
全部で5万円なんて、信じられない。
さっそく次回は4日後に予約した。
卓文さんも追加で15000円払えば、12ヶ月の会話レッスンが受けられるそうな。
15000円って、8年前のECCの6回分にしかならない。
ロゼッタストーンからわいろをもらったわけじゃないけど、
ほんとにリーズナブルになったもんだ。
スイスママの携帯電話に、『気を付けていらっしゃい』と言おうとかけたが、出ない。
彼女の携帯電話も、早苗母さんみたいに『ハンドバッグ電話』になっているのか。
と思ったら、麗から電話。
なんと飛行機が4時間半も遅延でどたばたしているらしい。
さっそくイネちゃんに電話して予定変更を伝える。
チェックインしてホテルで待っているそうな。
今年もあと10日で終わる。
卓文さんは、昨年までは通常授業と冬季講習の間に短い休暇があったので、
そのつもりで私も休暇を取ったのに、カレンダーの並びのせいか今年は休みなし。
楽しみにしていた伊豆がオジャンになって、毎日通勤する卓文さんもお気の毒。
仕方ないので私はこの家をきれいにすること(年末にスイス勢2名来訪予定)と、
新米ママ(彩香)への救援物資(お惣菜の数々)を送ることに専念する。
そして余った時間はドイツ語の会話練習に充てることにした。
CD全5枚キットの1枚目にトライしているが、
1枚に4ユニットあり、その3ユニット目で早くも難航。
単数・複数・性変化・人称によって、定冠詞も不定冠詞も、そして動詞や名詞の語尾まで変わる。
(かと思えば、全然変わらないものもある)
3択から選べ、と指示がでるが、
『ピロリロリーン』となるのはまれで、ほとんどが『ブゥ~~!』と叱られる。
散々叱られて辿り着いたのは、冠詞ごと丸暗記するしかない、という結論だった。
卵は『Ei』ではなく、ダサイ『das Ei』 と覚える。
車は『Auto』ではなく、ダサオト『das Auto』と覚える。
これって、江戸時代にアメリカへ漂着した中浜万次郎の
『掘った芋いじるな』=What time is it now?
『藁』=water みたいなレベル・・・
ノルウェイ語と同じルーツの言語だから有利! と叫んでいた卓文さんも、
少年が男性名詞、少女が中性名詞、に『エヘェ? なんでぇ?』と混乱気味。
かえって何も知らない私のほうが、丸暗記できて有利かもしれない。
ともあれまだ始めて3週間も経ってないんだから、
前途多難だけれど継続しよう。
今度ウェルナーに会う頃には、5歳児程度にはなっていたいな。
今の東治と私は、十分に意思の疎通ができるんだもの。
卓文さんの全快祝い、という名目で、
グルーポン購入のチケットを使い、横浜みなとみらいにある葉山庵というフレンチレストランに行った。
超近代的な街並みの中の高層マンションの1階にある、かなり有名なレストランだということだったが、
月曜日限定女性同伴グループはワイン半額、の恩恵にあずかり、まぁほどほどに満足した。
若いカップルなら、タワーズマンションの間の広々としたコリドーに面し、
計算され尽くした間隔で植樹された木々に、青いイルミネーションが幻想的に点滅している。
ちり一つなく磨きたてられた天井までの窓からそれを見ながら、
正装した外国人のウェイターにたどたどしい日本語で(何年も働いているから実はペラペラだったりして)
『本日のスペシャリテは・・』なんて説明を受けたら、
『なんてすてきなディナー!!』と感激してしまうかもしれないけど、
百戦錬磨のおっさんとおばはんは、そう簡単には洗脳されない。
ワインも半額のお値段で計1万円(赤2本)&ディナー2人前で1万円、
となると、やっぱり京橋のサカキはよかったなぁ、と思い出してしまう。
6年前の冬に行ったのが最後で、
あれは岩井家ご懐妊おめでとう&彩香家ご結婚決定おめでとう、で5人でのディナーだった。
その時に出た牡蠣の前菜で、私と大さん以外があたってしまって、
それっきり足が遠のいてしまったんだっけ、と帰宅後卓文さんに話す。
あのレストランが、鮮度の悪い牡蠣を出すはずもなく、
あれはきっと菌のついた牡蠣が混じってしまったんだろう、とみんなで納得したつもりだったけど、
やっぱりあれっきり足が遠のいてしまった。
食べ物を扱うって本当に神経を使う仕事だね、と楓荘の話に移り、
話が盛り上がったふたりは、帰宅後の二次会ですっかり出来上がった。
太平洋側は例年どおり、ノー天気で芸のない青一色の快晴。
昨日今日と卓文さんはお散歩を開始した。
杖をつき、足取りはゆっくりながらも、見ていて危なっかしいところはない。
昨日は大倉山に登り、富士山と丹沢、それに伊豆の天城山まで見通せた絶景に感動のひととき。
そしていつもの無人野菜売り場で、有機のほうれん草と聖護院大根を購入し、
その後大倉山商店街をぶらぶら散策して、
つぶれたお店、新たに開店したお店などをチェック。
生の豆を目の前で焙煎してくれる行きつけのコーヒー豆屋さんで、2種類の豆を購入。
焙煎完了までの時間、サービスで出されたホットコーヒーについていたピスタチオナッツの絶品さに唸る。
塩も油も使わず同じ焙煎機で焙煎したとのことで、ナッツ好きの私たちには禁断の味。
迷わずそれも購入。
ドラッグストアで台所洗剤を買い、ケンタッキーでハーブティ(カモミールが美味しかった)タイム。
そして帰宅した。
きょうは卓文さんひとりでお散歩。
わたしは銀行に口座を作りに行く。
師走に突入して、6日目。
新潟丘の上も風邪はすっかり治ったようだし、
ときめきは相変わらず八面六臂の活躍のようで、
横浜ペンギンも徐々に人間に戻りつつある。
そして今年の年末には大イベント。
スイスのふたりが日本に来る。
沖縄も一家をあげて集合するし、
西橋本は、新たに家族が増えた。
賑やかな年越しと新年になりそうだ。
健康に気を付けて、みんなの健康と幸せを確認したい、
と思うきょうこの頃である。